研究室紹介

生物学研究室

生物学の教育と生命への感謝

生物学研究室は応用生命科学部の開設当初から続く研究室の1つで, 現在は理科教職コースの一翼を担う研究室として教員育成と生物教材や教具に関する研究, そして授業での実践をしています。
日本の理科教育は明治期に始まり, 「理科ハ通常ノ天然物及現象ノ観察ヲ精密ニシ其相互及 人生ニ対スル関係ノ大要ヲ理会セシメ兼ネテ天然物ヲ愛スルノ心ヲ養フヲ以テ要旨トス」という目標が掲げられていてます。ここでいう“天然物”とは海や山などの環境に広がる自然の世界や動植物のみならず, 自然科学で扱われるこの世界で起こる事象すべてとも読み取ることができ, そして, この精神は現在の文部科学省が示している小学校~高等学校の学習指導要領の中にも脈々と受け継がれています。
このことから, 生物学研究室では社会の一員として,そして教員としてさまざまな現象に興味を持ち, 知ったことをこれからの社会で生きる人に伝えていくそのような人を目指す場として活動をしています。


研究概要

生物学研究室では, 過去に河川の教材化として河川の汚染状況とプランクトンの関連の研究や, 動物細胞での細胞分裂の観察に用いる方法や, 植物細胞に対する微弱な放射線の影響を調べる方法の研究を行ってきました。現在は, 中学校や高等学校で使えるタンパク質やDNA の教材の検討, 例えばPCR 法を授業での実験に取り入れるためにはどうしたら良いかを研究しています。また, 魚類や昆虫類の標本などをつくり, 小中学校でそれを用いた授業実践をして教育的な効果を調べ, 授業でどのように取り組めばよいかの研究にも取り組んでいます。

教員紹介

小長谷 幸史(コナガヤ ユキフミ)
講師
学位:博士(水産学)

先生からのメッセージ

生物学研究室では, 応用生命科学部で学んだ知識や技能, 論理的な思考を教育に活かすための生物の教材づくりや授業実践を行っています。
また, 応用生命科学部には生命科学に関するさまざまな実験が行われていて, 実物に触れる機会がたくさんあり, それらを理科の教育に活かせるようになってほしいです。