社会薬学研究室

RESEARCH
研究の取り組み

研究4.薬剤師と栄養士の連携体制の基盤整備

地域における薬剤師と管理栄養士との連携体制(薬栄連携)の基盤構築
(2019年10月~2023年9月三菱財団社会福祉事業助成による)

健康寿命延伸に向けた取り組みとして、生活習慣病の重症化予防や介護・フレイル予防のために各地域行政は様々な取り組みを進めています。要介護に至る要因として、前期高齢者の場合は脳卒中や骨折が多いのに対して、後期高齢者の場合は徐々に進行するフレイルによる場合が多いことが特徴的です。フレイルは身体的・精神的・社会的要因が相互に関係し、フレイルサイクルを断ち切ることは容易ではないものの、フレイルは可逆的であり、一旦低下した自立性を取り戻すことは可能です。

調査研究資料

保険・医療の一体的取り組みである「通いの場」の提供は介護予防の一つですが、参加率は4.2%¹ と極めて低いことが知られており、なかなか行動を起こそうとしない「無関心層」に対して如何にアプローチすべきかが課題の一つです。一方、60代で約6割、70代以上では約7割は医療機関に通っており²、これらの多くは保険薬局も訪れていることが推測されます。

そこで、薬局薬剤師が後期高齢者に対応する場合は、服薬状況や副作用の有無のみならず、栄養や筋力の状態にも注意を払っていくことで、フレイル予防に寄与することが期待されます。地域における管理栄養士の存在が分かりづらいといわれる中、保険薬局を軸として管理栄養士の専門性を発揮してもらえる環境整備の社会実装を目指しています。

¹ H30 (2018)年度 社会保障審議会医療保険部会資料(厚生労働省)
² H28 (2016)年度 国民生活基礎調査(厚生労働省)

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