YAKUDAI WALK 薬大再発見コラム

潜在患者は1,000万人以上!?天気がもたらす現代病”気象病”

医療技術学部
2022/06/08

第2回目は、「気象病」について紹介したいと思います。

みなさんはお天気が悪いとき、大雨が降っているとき、だるいなぁ、頭が重たいなぁ、学校行きたくないなぁ、なんてことありませんか?

そんな時、「やる気がおきないから。気のせいかな?」なんて思っていませんか?その不調はもしかしたら、「気象病」かもしれません。

気象病とは、「お天気によって」いろいろな症状が出たり、病気が悪くなることです。

これから台風の季節がやってきますが、低気圧(低温の場合もある)がくると片頭痛、神経痛、リウマチの痛みが増大したり、気管支喘息、感冒(風邪)、肺炎などの呼吸器の病気の症状が重くなったりします。ヒトによっては、耳鳴り、めまいなどが起きる(メニエール病)こともあります。

では、なぜ、低気圧で具合が悪くなるのでしょうか?

お天気が悪くなる時は気圧が低下(低気圧)します。そうすると耳の奥にある内耳がこの気圧の変化を感じ取り、自律神経が興奮し、神経が乱れて、それがストレスとなり、頭痛、めまい、うつなどが起きるといわれています。

天気が悪くて調子が悪くなるのはなんとなくわかりますが、なんと!

『晴れ』による気象病もあります。

花粉症、うつ病、急性虫垂炎(いわゆる盲腸)などでは、『晴れ』によって引き起こされます。

では、どうすればお天気に振り回されずに元気に過ごせるのでしょうか?

一般的なことになりますが、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動などをして規則正しい生活をすることが一番いいとされています。あとは、早めの受診も必要です。そして、天気と体調を記録してどんな天気の時に体調が変わるのかを自分で知ることも大切です。

実は、この気象によって引き起こされる気象病は潜在患者は1,000万人以上とも言われ、約4-5人に1人が生活への支障があるともいわれています。日々を健やかに生活するためにも天気予報をチェックすることは大切なのかもしれません。

もしかしたら、「病の釣り人」「病気を発見するプロ」である「臨床検査技師」が天気予報をする時代が来るかも?なんて。

気象病についてもっと知りたい方は、新潟薬科大学医療技術学部臨床検査学科のオープンキャンパスの模擬講義で行っていますので、是非ご参加ください!

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

この記事を書いた人

中川 沙織

新学部設置準備室(臨床検査部会)