YAKUDAI WALK 薬大再発見コラム

血液型の謎!~なんのために血液型はあるのか?~

医療技術学部
2022/07/07

今回は血液型のなぞについて紹介したいと思います。

朝、テレビの情報番組等で「今日のラッキーな血液型は?」なんて占いがありますが、血液型は占いのためにあるわけではありません。

では、何のために血液型があるのでしょうか? 

ズバリ!
血液型が最も必要とされるのは「輸血が必要なとき」です。
もちろん、日常生活において輸血をすることはまずありません。

では、どんな時に、輸血が必要なのでしょうか?
輸血が必要なときは、事故による大量出血や血液の病気の時です。

血液型が必要な理由

なぜ、血液型が必要かというと、輸血とは、「ほかの人の血液をもらって体内に入れること」なのですが、ヒトの身体には、自分のものか、違うのかを見分ける力(免疫)が備わっています。

自分と違う型の血液を体内に入れると溶血(赤血球が壊れること。壊れると酸素や栄養を体内のいたるところに運べなくなる)が起きてしまいます。

溶血が起きてしまうと血液が正常に働かないので、輸血してもしっかりと機能しないため無駄になってしまいます。
そのために、輸血をするときには、血液がしっかりと機能するために同じ型の血液型を輸血する必要があります。

 ABO式血液型

今回は最もポピュラーなABO式血液型について紹介します。

血液は、赤血球(細胞)と血清(血液の細胞以外の液体の成分)とに分かれるのですが、ある血清に違う血液型の赤血球を混ぜると凝集します。
この凝集の有無でA、B、O、AB型を区別します。

輸血をするときには、同じABO式血液型を使う必要があります。
このABO式血液型は、日本人はA型が約40%、B型が約20%、O型が約30%、AB型が約10%と言われていて、国によって差があります。

今は、ABO式血液型のほかに、MN式血液型、Rh式血液型などいろいろな血液型が発見されていて、安全に輸血ができるようになっています。

実は、この血液型は臨床検査技師が検査しています!
臨床検査技師は、病気を発見するだけではなく、治療で用いられる輸血治療という場面においても重要な役割をしています。
臨床検査技師は医療現場の様々なシーンで活躍しています!

 

 

血液型についてもっと知りたい方は、新潟薬科大学医療技術学部臨床検査学科のオープンキャンパスで実際に血液型の検査方法を体験実験できますので、是非お気軽にご参加ください!

今回も最後までご覧いただきありがとうございました!

この記事を書いた人

中川 沙織

新学部設置準備室(臨床検査部会)