カンタン♪自宅でできる臨床検査
みなさん、こんにちは。
新潟薬科大学の中川です。
臨床検査には様々な検査の種類があり、私たちの身体の状況をチェックし病気を未然に防いだり、早期発見をすることができたりすることができます。
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今回は薬局などで購入できる自宅で簡単にできる臨床検査についてご紹介したいと思います。
自宅でできる簡単臨床検査”尿検査”
尿を使った臨床検査は、病院だけではなく、自宅でも簡単に行うことができます。
ドラッグストアに行くと尿検査のキットが販売されています。
よく見かけるものには、尿たん白、尿糖、妊娠検査があります。
尿検査の種類
尿たん白は、腎臓に異常があるかないかを見るものです。
通常、尿は、血液をろ過したいらないものの排泄に使われていますが、たん白は、構造として大きいため、尿中にはほとんど出ません。
しかし、腎臓に異常が見られた時には、たん白が尿中に出てきます。
次に尿糖検査ですが、こちらの検査は糖尿病の有無をみるために使われます。
血糖値が高くなると尿中にも糖が出てきます。
臨床検査技術が十分でなかった昔は、尿を庭にまいて、アリが寄ってくるかどうかをみて糖尿病を判断したといわれています。
糖は、生物のエネルギーのもとになるので、とても重要な物質ですので、尿糖があるとアリが寄ってくるため、アリが寄ってくるかどうかで糖尿病を判別していました。
昔の人の知恵はすごいですよね。
最後に、妊娠検査薬があります。
この検査は、妊娠した時に大量に産生されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が尿中にあるかないかで調べる検査となります。
尿検査時に気を付けること
どの尿検査においても検査用のろ紙の部分には試薬が塗布されているので、触らないようにして検査をすることがとても大切です。
触れてしまうと手についている様々なもので反応してしまったり、酸化したりすることがあり、正しい検査結果が表示されないケースがあります。
尿糖、尿たん白は化学反応を調べる物でもあるので、比較的安価に作ることができます。
妊娠検査薬はホルモンを測るためのものとなるので、抗体を使用して検査を行います。抗体は比較的高く、15年ほど前は、1本1500円くらいしましたが、最近は500円くらいで販売されるようになりました。
検査結果を元に医療機関へ
当然のことですが、検査をして陽性となったからと自己判断するのではなく、判定結果によっては医療機関を受診してしっかりと検査してもらうことが大切です。
飲んでいる薬によって陽性となったり、陰性となったりすることもあります。
自宅で手軽にできる臨床検査キットは医療機関に行くか行かないかの目安として使っていただくことをお勧めします。
臨床検査は病気を発見するという側面だけでなく、日々の体調管理のチェックや日常生活における不安を取り除いたり、健康を維持することにも役立ちます。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。