研究室紹介

食品・作物資源利用学研究室

当研究室では、米麦などの作物資源の品質・利用に関する研究を行うことによる地域貢献を目指しています。

わが国の食料自給率は約38%と低く、自給的作物である稲・米の生産および消費を維持・拡大することで食料自給率を確保する必要があります。新潟県は、米の主産地として、質・量ともに日本一です。また、水田は、国土の保全、洪水の防止、生物多様性の維持、教育や文化の伝承など、多面的な機能を持っています。
当研究室では、国内外の各種の米の食味の評価、米飯や米加工食品の新しい調理・製造方法の開発、新規穀類食品による健康の維持増進に関する研究に取り組んでいます。


研究概要

(1)米の美味しさの評価方法の開発及び各種の米の評価
当研究室では、米の食味に影響する成分(タンパク質やアミロース含量)の測定、米粉の糊化特性の評価、米飯物性(硬さや粘り)の測定、最近新たに開発したヨード呈色走査分析法などに基づく、米の食味の新しい評価方法の開発に取り組んでいます。
また、当研究室では、生物的、物理的、化学的測定に基づいて、世界および国内の各種の米の食味の評価にも取り組んでいます。

(2)米の加工・利用に関する研究
当研究室では、米飯や米加工食品の新しい製造方法の開発や穀類食品による健康の維持増進に関する研究に取り組んでいます。たとえば、高アミロース米やアミロペクチン長鎖型の超硬質米は、食後の血糖の上昇が緩やかで、肥満や糖尿病を予防できる可能性を示しました。また、色素米は、ポリフェノールを含み、抗酸化性による生活習慣病予防の可能性があります。現在、他大学や国公立研究機関、企業との共同研究により、認知症と糖尿病の両方を予防する機能の期待される米飯等の加工食品の開発に取り組んでいます。

教員紹介

大坪 研一(オオツボ ケンイチ)
特任教授
学位:農学博士

農水省で米の品質利用研究を27年間行った後、新潟大学と本学で教員を務めて16年になります。お米の研究、面白いですよ。

中村 澄子(ナカムラ スミコ)
特任准教授
学位:博士(学術)

米の食味評価、澱粉の特性評価、PCR法による米の品種判別などの研究を行ってきました。米の健康機能性も重要と思っています。

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