研究室紹介

臨床分析化学研究室

臨床診断に役立つ臨床分析法の開発とその応用

ヒトの体の中には、ごく微量に存在していても重要な働きをしている物質が多数あります。これらの物質を正確に量る方法が開発できると、患者さんの病態を正確に把握することができ、的確な治療ができるようになります。
当研究室ではおもに、臨床診断に役立つ臨床化学分析を指向しており、生体内微量物質の新規分析法の開発などを行っております。高感度微量分析法の開発は、新しい発見・生命現象の解明の有力な道具となります。

研究概要

血液中に微量にしか存在しないコレステロール合成・吸収・代謝物(オキシステロール)の測定法を確立し、その測定法を臨床応用し、疾患のバイオマーカーとしての有用性、症状の似ている疾患の鑑別診断、治療薬や食品機能成分の新しい作用を発見しています。
これまでに、脳腱黄色腫症とシトステロール血症の鑑別診断、脂質異常症治療薬のエゼチミブの新しい作用、フェニルケトン尿症患者における24S-ヒドロキシコレステロールの中枢神経障害マーカーとしての有用性などを明らかにしています。
また、キノコに含まれるエルゴステロール、乳酸菌、大豆に含まれるダイゼインがコレステロール合成抑制作用を持つことを発見しています。

教員紹介

中川 沙織(ナカガワ サオリ)
教授
学位:博士(医学)