研究室紹介

分子微生物学

微生物の力を活用し、健康長寿の未来を切り拓く

古来より、微生物は日本酒やビール、味噌、ヨーグルトといった発酵食品の生産を通じて人類の食生活に不可欠な役割を果たしてきました。近年では、細胞の基本的なメカニズムの発見などにおいて、微生物は分子生物学の発展にも大きく寄与してきました。世界各地で進む高齢化は、医療体制や社会保障制度に多くの課題を投げかけていますが、私たちは微生物を利用して健康長寿を実現するための研究を進め、これらの課題に対する解決策を提供することを目指しています。

研究概要

1. 寿命を延長する仕組みの解明

1-1. 健康長寿の実現
健康長寿を実現するため、私たちは長寿命酵母が分泌する寿命延長分子の特定を目指しています。それを飲めばヒトも健康で長生きになる?

1-2. 発酵食品の生産性の向上
発酵食品を生産する工場としての微生物の寿命を伸ばすことで、発酵食品をより効率的に生産することを目指しています。

2. 新たな抗がん剤の開発〜栄養飢餓耐性を標的とした創薬〜

酵母を用いて新しい抗がん剤の候補となる化合物を見つけ出し、創薬に繋げたいと考えています。

教員紹介

山崎 晴丈(ヤマザキ ハルタケ)
准教授
学位:博士(農学)

先生からのメッセージ

研究室では1つのテーマに取り組む過程で、課題を発見し、それを解決する能力を身につけることを目指しています。また研究やスポーツに打ち込み、協力してものごとを進めることを通じて、協調性を育むと同時に、新たな友人関係を作ることも重要だと考えています。
微生物の研究が示すように、小さな存在が大きな影響を与えることもあります。私たち一人ひとりの力は小さいかもしれませんが、その力を結集して、是非一緒に健康長寿社会の実現を目指して行きましょう。